超結界使用個数:1個
匠人を起動してまず感じたのは、足の爪先がホカホカと暖かくなっていることでした。
これは武兎を使い始めたときと全く同じ感覚で(ただし暖かくなった範囲、程度は武兎の方がはるかに大きい)、匠人が武兎と連動しているのが体感できました。
次に気づいたのは機械からの音が大きく聞こえるという不思議な現象です。
何気なくつけたテレビの音が大きすぎると感じたので、リモコンで心地よく聞こえる音量に調整したところ匠人使用前に25?26だった音量表示が22?23に落ち着きました。
生活音が以前よりうるさく感じるということはないので、耳の乱調によるものではなさそうです。音が大きく聞こえるという現象はオーディオ装置でも起きました。アンプのつまみに目盛りがないのでテレビの音量表示のように厳密ではありませんが、常用の位置ではあきらかに音が大きく聞こえます。
より重要な変化は、演奏につけられた表情がより濃密になって聞こえるようになったことです。
聴き慣れたはずのグレン・グールドを聴いて、こんなにロマンティックな演奏だったのかと驚きました。同様に、愛聴して止まないムラヴィンスキー&レニングラードフィルのベートーヴェン(交響曲4番)も、濃厚でしかも多様な音楽のうねりにあっという間に引きずり込まれ、人柱レポート用に聴き始めたにもかかわらず音質評価などすっかり忘れて聴き入りました。
特に2楽章では即座に感動メーターが振り切れて涙が止まりませんでした。
別室で映画を見たときも同じことが起こりました。10回以上見ているはずの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』。
冒頭からおよそ30分後、ロバート・デニーロ演じるヌードルスが旧友のファット・モーと再会する場面ですでに感動メーター振り切れ。
4時間近い上映時間の最後まで、登場人物たちの愛と友情、そして喜び、悲しみ、無念、悔悟が怒濤のように押し寄せ、感 動メーター上がりっぱなしです。
音楽や映画の再生装置が演奏者/制作者の魂とわれわれ享受者の魂を結ぶ窓であるとするなら、匠人はその窓の質をいわゆるオーディオ的ではない次元で変化させるようです。
窓はそれぞれの装置によって大きかったり小さかったり、透明だったり濁っていたりするのですが(そしてマニアはその窓を限りなく大きく透明にしようと日々努力しているわけですが)、匠人はその窓をバイパスしてダイレクトに演奏者とわれわれを結びつける不思議な装置だと言えるのではないでしょうか。
いつもデイパックのポケットに入れて持ち歩いています。
【追記】
匠人に関して、二つ質問があります。
(1) 付属のビクトリノックスの用途は何でしょうか?
(2) 匠人が所有者だけに働きかけるとすれば、友人を自宅に招いた場合、友人は所有者が聴いている音楽とは違う音楽を聴いている、ということになるのでしょうか?
<Ge3スタッフコメントbyきさ>
匠人はその窓をバイパスしてダイレクトに演奏者とわれわれを結びつける不思議な装置だと言えるのではないでしょうか。
その通りです。
機器達がしてくれる事をオーナがより深く感じること出来るように手助けし、そして感動した事を詳細に機器に伝える能力を拡張します。
つまり仰るとおり機械と人間との間にあるガラス窓を何方から磨きあげる様なものです。
窓を磨くとは・・・いい表現ですね。
使わせていただいても良いですか?
>匠人に関して、二つ質問があります。
>(1) 付属のビクトリノックスの用途は何でしょうか?
「巧みな人」という意味でのアイコンです。
日常的にお役に立てると思います。
>(2) 匠人が所有者だけに働きかけるとすれば、友人を自宅に招いた場合、友人は所有者が聴いている音楽とは違う音楽を聴いている、ということになるのでしょうか?
オーナが聞くのと同じ音ですよ。
ただ、以前よりもオーナ好みの音だなぁ・・・と思うでしょうね。 (笑)