投稿者:Castorp@神奈川さん
使用製品:要石25 SP用(販売終了)
*現在はバージョンアップした「要石125」を販売中です。
使用システム
・スピーカー:CANTON ERGO620
・プリメインアンプ:KRYNA Pico
・DAC:NuForce Icon uDAC2(アシンクロナス版)
・バッファーアンプ:KRYPTON(旧KRYNA)真空管式の特注品
我がささやかなるデスクトップ・オーディオに、今回のヴァージョン・アップ・サービスを利用して要石25を導入した。
スピーカー用2台である。
スピーカーには以前より芋虫型の要石を3個ずつつないでいて、とても良い感触を得ていたから、今回のヴァージョン・アップも、どれほど良くなってくれるだろうかという期待と確信の依頼であった。
そして、それは裏切られるはずもなかったのである。
トレーニング期間があり、機器をいじったあとにストレス解消時間を要することも知っていたが、つないだ途端に視界がサッと開けた感じからして、これが予想以上のものであることを感じぬわけにはいかなかった。
音場が見晴らしよく清々しく開け、空間が澄み渡って、シンと静まりかえる気配である。
そのためであろうか、静寂を背景にして音楽がありありと立ち現れてくるという感じとなった。
当日はそのまま、聴きつけた曲をとっかえひっかえ鳴らしつづけて数刻を過ごし、その後も時間があれば耳を澄ます日々を送りながら、機器が馴染むのを待った。
すっかり馴染んだと思われる今、改めて感じ入るのは、ピントの合い具合の見事さである。
私は専ら独欧系のクラシックばかりなのだが、器楽曲から大編成のオーケストラ、楽劇に至るまで、その性質上低域の支えが十分で、かつ明瞭でないと物足りない。
これまでもあれこれ、慎ましいながらもそれなりに調えてはきていたのだが、いかんせん単身の小部屋、やや無理を押してのデスクトップ・オーディオである。
量感と明瞭さの両立は難しかった。
それが今、現行システムではかつてなかった最上のバランスで音楽を奏でている。
低弦の動きが滲むことなく手に取る如く分かることの嬉しさよ。
そのしっかりした支え、土台の上に気兼ねなく展開してくれる中高域である。
ヴァイオリンは軽やかだが、決して薄くならない。
管楽器は中空から飛んでくるようである。
打楽器にはメリハリがある。
良いホールで聴く実際の音は、意識を向け、耳を向ければ滲みなくピントが合って聴こえてくるものだ。
ゆったりと聴いていれば全体がナチュラルバランスで響いてくれるし、一点に意識を向ければそれに焦点が合って届いてくる。
その当たり前のことがオーディオとなると簡単ではない。
システムが十分に調いきっていないと、ボリュームを上げても耳を傾けても、微妙な一線においていかんともしがたいものが残る。
元がボケていれば、決して収斂してくることがないのだ。
隔靴掻痒と言うべきか、正直なところ、これまではそこのところにいつも少々の気がかりが残っていたのである。
もう一枚でいいから薄いヴェールが剥がれてくれぬか、微かなにじみが消えてくれぬか、というところがあった。
それを、今回の要石25は見事に解消してくれたのである。
実のところヴァージョン・アップで期待していたのは正にその点であった。
その意味では、期待通り、いや期待以上であった。
音色であれ質感であれ、ハーモニーであれリズムであれ、はたまたムジツィーレンの歓びであれ何であれ、まずは静寂と合焦あればこそのものではあるまいか。
当然のことながら従って、結果として音そのもの、質感の向上も著しいものがあった。
弦なら擦れる感じや胴鳴りが、管なら管を通る空気の震えが、声ならば息づかいが聞こえてくる。
同じ盤、同じ曲を聴いてもそこに演奏家の意志と気合いが色濃く感じられるのである。
Gerhard Bosseが率いていたGewandhausカルテットの60年代の作品18がなんと瑞々しいアンサンブルを奏でてくれることか。
なかなか芯のある音で鳴ってくれなかったインバルのDENON版マーラーも、裂帛の気合でゴリゴリと鳴り渡る。
インターネットラジオも十分以上に聴ける音で、今からバイロイトの中継が楽しみである。
現状、様々な制限下にありながらも、要石25やその他諸々の助けを得て、我がささやかなる装置たちはほぼ満足のいく音を奏でてくれている。
人は慣れるものだし、この先の音があることも明らかだが、それでも今が今までで一番良い。
今回のヴァージョン・アップ・サービスは大変良いものであった。
<Ge3スタッフコメント by きさ>
音楽が何の躊躇いもなく飛び込んでくる時、低音がどうのとかノイズがどうした・・・とかの問題は何処かに飛んでしまいますよね。
要石25が効いて良かったですね。
CANTON ERGO620は122.6pzで良いSPですね。
ところで”ひぐらし”、”もあれ”は奢っていますか?
機器を替えるよりも、更に出てくると思いますよ。
125.3pzが目指せますよ。\(^-^)/
※大きな音があまり必要無くなり、浸透圧が高まる感じかな?