赤Q 塗ると響が・・・

今回は、陸奥国さんからの質問ネタです。(爆)

要点は「ProjectQ2の使い方」である。

ProjectQ2はGe3の商品の中でも古参の商品だ。
以下「ProjectQ2」は通称名「赤Q」と呼ぶ。

つまりロングセラーの商品なので使い方にも色々な経験則がある訳だ。
一時期、Qシートができたので「もう、要らないよね!」と言う理由で廃盤になっていたが復活した。
復活の理由は「Qシートの振動吸収性が高過ぎて、逆に使い難い!」と言うことが始まりだ。
効くとなると「貼り過ぎ、使い過ぎ」などやってしまう人が必ず出てくる。

まぁ、人間の性みたいなものだから仕方がない。^^;

ProjectQ2の商品ページ


で、質問が、正にそれだった。

「SPのネットワークに「赤Q」を塗ったが、塗り過ぎたみたいで響が少なくなってしまった。」と悩んでいるとのコト・・・
で、送ってもらったのが次の写真だ。

僕にとっては「塗り過ぎと心配するほどでも無い」と思うレベルなのだが、
「あまり考え無いで塗ったね!」とは思う。 ^^;

でも、本人にとっては「響が無くなってしまった」と悩む程の大問題なのだろう。

で、探索して判ったのが、次だ。

この2つの抵抗のような物に塗ったのが原因みたいだ。
理由は判らないが、ここの「赤Q」を取ると響が戻る可能性が高い。
元に戻すには「シンナーで辛抱強く拭き取るしか無い」訳だ。
2つを拭き取れば治るのだから、軽症な方で良かったと思う。


響きとか旨味について

「赤Q」の特徴は「塗ったところを良くする」である。
つまり塗ったところ(部品)が高品位になると思って間違いがない。
不思議な特性だが、そうなのだ。結果から想像すると、そう思うしか無い訳だ。

オーディオ的な意味で、良い響きとは何なのだろう?
簡単に言い切ってしまうと「濁り」だと思う。
料理で言うと「旨味」とか「苦味」だと思う。
それらは料理にとっては重要な要素だと思うのだが、赤Qを使うとそれが一切無い、上質なモノになってしまう訳だ。

この辺りが難しい点だ。

自分が好きなのは「”上”の上質な世界なのか?」 それとも「濁りの多い下世話な世界なのか?」 それが問われてしまうのだ。

12連SPを開発した時の「こぼれ話」として、SPが本当に消えてしまうと怒り出す人が居るって話を覚えているだろうか? 開発側はSPが消えることを目指しているのだが、SPが消えると淋しいらしいのだ。
思うに、その人達は「SPの存在を感じたい」のだと思う。
SPが消えると言うことは筐体の振動を完全に無くすことだが、消えてしまうと寂しがる訳だ。^^;

同様に、SPの響きが好みだとするならば、その濁りが好みだと言うコトを知っておいた方が良い。
その響きを無くしてしまうと、自分の好みからは離れてしまうコトを厳密に理解しておいた方が良いと思う。
その方が今後も続くチューンには早道だろう。
これは「良し悪し」では無い、好みの話だと思う。

傾向として「赤Q」を使うと確実にGe3値は上がる。
音像はシャープになりピントも合うが、響は少なくなる方向だと思う。
「豊かな響き」と「シャープな音像」とは反対語なのかも知れない。


「確認しながら塗る」ためには・・・

「赤Q」は塗った部品の品位を上げるのだが「それが人にどう聞こえるのか?」までは関知していない。そもそも、品位を上げた時の聞こえ方、効果の感じ方が人それぞれなのだ。

響きの感んじ方は、ゴクゴク個人的な体験であって、自分以外との共通性はほとんど無いと思った方が良い。
自分では「良く響いてる」と感じたとしても、隣の人は「濁っている」と感じているかも知れないのだ。それほど響きと濁りは裏表だ。

だから「確認しながら塗る」ことは重要だ。

そのためには、直接塗るよりも、テープなどに塗ってから、そのテープを貼ることを以前からお勧めている訳だ。

耐熱テープ

「赤Q」の高い耐熱性を利用するには、耐熱性の高いテープを使う方が良いに決まっている。
ガラス繊維をベースにしたテープだと耐熱性は十分だろう。

紙のガムテープ

一般的には、紙製の塗りやすいガムテープでも十分だ。

 

 

 

 

紙のシール

なかなか、便利なのが紙シールだ。

 


参考例

下の写真は「旧青Q」をアルミテープに塗ってからクルマの部品に貼ったところです。
この方法だと気に入らなかったら剥がせば済むので、試しやすいですね。