音に満足出来ない要因 その1

YN@盛岡さんから質問を頂いた。

装置の音に不満があるそうだ。
「より高い性能」を期待しての購入だからこその思いだろう。

御意「このシステムはもっと良く鳴る筈です。」
TOPの写真がそのシステムだ。

機器は良い、環境も悪くは無い。
床の強度は116pもあって立派なものだ。
で、気になるのは机の天板の強度だ。
天板の強度は92pしか無いので盛大に鳴っているのだ。

極端に言うと「天板がドロンコーンの様に響いている。
まるで、別のSPみたいなのが、2つのSPの中央にあるのだ。
TVで例えると画面に電球が写り込んでいる状態に似ている。
この状態ではSPからの音像が
ボヤけるのも仕方が無い訳だ。


天板の振動を無くすには、天板を強化するしかない。
鉄パイプ(30x10 mm角程度)2本を長軸に渡して補強する事をお勧めした。


対策後は119pが期待できるので、かなり改善されると思う。
取り付けは、ネジでも良いが、エポキシで貼り付けてしまう方が懸命だ。
要は固定される面積を大きくした方が強い訳だ。
数箇所のネジ留めよりも、接着剤で面積を稼ぐ方が強固になる。
ここにも「ムーアの法則」のパターンが見える。

 

次に気になったのはSPの結線だ。
バナナプラグで結線されているのが気になる。
使っているバナナプラグは倶楽部員なので、マシな方ではあるが、
端子としては、バネで固定される端子である。
Y端子のようなネジ留めの端子と同列には語れない。
便利なプラグではあるが、高音質を求める向きには難しいと思う。

ケーブルを結線する度に情報の劣化が発生すると言うのは、
オーディオ的には常識だと思うが、実践されているのだろうか?
つまり結線が少ない方が良いに決まっているのだ。
SPの切り替えスイッチなどでの劣化は典型的な例で、アカンに決まっている訳だ。

結線方法による劣化のGe3値

半田付け 122p
ネジ留め 120.8p
バネ留め 116.3p

ハンダやネジ留めなどでは無く、バネの圧力で止まっているものはバネ留めと考えている。
その意味ではバナナ端子は典型的なバネ留めだ。


せっかくの高性能なAMPや高級ケーブルを使っていても、
劣化が激しい端子を使っていては残念な状態になっている訳だ。
いくら便利とはいえ、
オーディオマニアとしては避けたいだろう。
今一度、信号の劣化と観点から端子やケーブルを考える方が良いと思う。