SP台について

● SPを良く鳴したい。

「良いSPをカッコ良い台に載せたい」と思うのはマニアなら誰しも同じでしょう。

その台についてGe3的に掘り下げてました。

かつてSP台の第一の目的は音源の位置の調整でしょう。
楽器やボーカルが床すれすれのところから聞こえるのも変なので、
適度な高さから聞こえるようにしたい訳です。
それと床から離すと反射音（特に低音）の影響を少なく出来るという効果もあります。
俗に「カブリ」と言う現象ですね。
反対に「カブリ」を上手く使うと低音を増加させることも出来る訳です。

かつてSP台は倒れないことが最優先、SPの振動に負けないように強度第一で作られていました。
強度優先の代表格はコンクリート・ブロッックでしたが、懐かしい昭和の思い出に過ぎません。

まさか、今もブロックを使っている人なんて居ませんよね。^^;

現在は「振動を如何にコントロールして良い音を出せるか？」主な目的だと思うのですが・・・
つまりSPを上手く鳴らすために必要だ理解されような気がします。
でも、そのアプローチの仕方がメーカー毎に真反対なので面白い訳です。<(￣□￣;)>

それぞれのメーカーの考えかたをGe3的に解釈するのも面白いですが、
Ge3的な対策とその方法について述べたいと思います。

● SP台で生じる歪みとその原因

振動はコーン紙からの振動だけでありたい訳ですが、
他のところが振動すると音像がぼやける原因になります。
気になる歪みは元の音源と反射とで起こる「うなり」です。
それは、耳につく歪みとし聞こえてしまいます。

音の伝達速度を調べてみました。

鉄	７３．８p
銅	３８．３p
真鍮	４９．６p
アルミ	１１９．５p
チタン	６９．８p
マグネシウム	８１．３p
大理石	６３．８p
コンクリート	３１．２p
御影石	８０．１p
木材	９３．０p
空気	１００．０p

木材について詳細に調べてみました。

杉	１１９．６p
松	６７．３p
ヒノキ	６３．８p
桜	３８．１p
黒檀	２０．２p
アピトン	２３．６p
かば	６９．３p

杉材の木目との関係

杉　木目方向	１１９．６p
木目横向き	３３．９p

杉材とアルミニウムの速さが圧倒的ですね。
ホーンツイーターでは振動板に色々な新素材が開発されても、
アルミニウムの振動板の人気が高かったりするのも、この辺りにその理由がありそうです。
杉材は木目の方向で、かなり違うので注意して使う必要があります。
伝達速度の違いは、早いと音の抜けが良くなり、遅いと鈍くなる傾向があります。
でも、構造や使い方で音の方向性は変わる可能性が高いと思います。
Ge3では、この伝達速度の数値から杉材を好んで使用している訳です。
杉の丸太椅子も同様です。
ヒノキの丸太椅子では駄目だと云う理由です。

● 伝達速度が変わると、そこが境界面となり反射が起こる

振動の伝達速度が変わる所が境界面となります。
振動の多くは屈折して進みますが、一部は反射するのです。

下の図は「光の屈折」を説明したものですが、音の波もほぼ同じです。