低域の情報を再現する装置
しばらく、McIntosh XR290のシステムで聴いていたが、
SPユニットの反応の遅さが気になりだした。
特にウーファーユニットの性能が悪いのだと思っている。
沢山のユニットが必要な方式だから、
コスト的に厳しいのは理解できる。
オリンピック・レベルのアスリートを基本に考えているので、
まぁ、無理難題な要求だと思う。
そんな時に「DIATONE DS-9z」 が凄い事を知り、
4台揃えて映画と音楽を楽しんでいた。
僕は基本はAV Audio な訳で、映像が無いと寂しい訳です。^^;
多くの人と違っていたのは「センターSPは不要」っと思っていた事だ。
まぁ、現在もそうなのだが・・・
サウンドデザイン云々って話もあるが、そんなのは関係ない訳です。
そもそもステレオは2chから始まった訳で・・・
前に3chあったらオカシイっしょ!?って思う訳です。
それがOKだったら、22.2マルチチャンネルもアトモスも必要って話になります。
劇場の様な大きな空間と大人数での話だったら有りかも知れないけど、
家庭用では、変でしょう!?
実際、2chだけでも十分だし・・・
上下の移動なども問題無しですw
その考え方を受け入れてしまうと、
1台ごとの品位は益々チープにならざるを得なくなります。
DIATONE DS-9z を使う事で、
基本性能の向上には目覚ましいものがあり、
性能追求には一定の効果が得られた。
誤解されないように、
クルマでの例え話で説明すると・・・
現状はスピードの追求だけを考えている段階で、
乗り心地やその質感などは全く考えていない。
とにかく300km/hを安全に出せて、止まれる事が目的だ。
そのスピードが出て初めて到達出来る世界があるので、
300km/hを目標に定めた訳だ。
それがゴールだとは思っていない。
そこに到達できなければ元も子もない。
この段階での品位などの話には関心がない訳だ。
違う話領域の話な訳だ。
このシステムにサブウーファーを足していた。
McIntosh XR290 のウーファー部をサブウファーとして利用していたのだが、
これを駆動するAMPはCEC AMP3300 で十分だった。
このAMPはCEC独自の純A級アンプで効率の良さが売りだった。
低域の駆動力ということは意識すらしていなかったので、
パワーの大きなBEHRINGER EP1500 は、使うまでも無い。
と、考えていた。
この頃の音の総合Ge3値は126.9p であった。
これはこれで満足出来る音だった。
より高音質を目指すには、
更に高性能なSPユニットが必要だと思ったが、
そんなユニットは何処にも無かった。
では作るしか無い。
気張って考えてはみたものの、そんなの出来る訳が無い。( ; ; )
仮想的方式を利用したユニットを作り、開発を進める事にした。
これがトーンゾイレ方式で挑戦する理由だ。
McIntosh XR290 もトーンゾイレ方式なのだが、
ゲゲゲ的なトーンゾイレ方式を考えた。
上手く出来ると35cmのフルレンジユニットが出来る訳だ。
出来たのが、このスピーカーだ。
Ge3 12連スピーカーです。 127.8p
反応の早い小型ユニットを12個並べたトーンゾイレ方式とした。
Ge3的に最小限の間隔でユニットを並べているのが特徴だ。
そして筐体の構造は逆ホーン式だ。
後面解放形のSP特有の鳴り方を期待した訳だ。
後ろに音像が定位して広がる鳴り方だ。
狭い部屋だと後ろの空間を維持する事が難しいかも知れないが、
置くことが出来れば面白いと思う。
35cmフルレンジ1発のユニットが空間に出現して、
それが鳴っている様に聞こえる。
音のキレ、音像の立ち上がりなどは申し分無い。
SPは完全に消え、ボーカルは中央にスッと立っている。
歌ってる人の姿が見えるのも、もう直ぐな感じの鳴りだ。
箱の形式の基本は逆ホーンなので、軽く、圧迫感が少ない。
聞こえ方が特徴的で、部屋のどこで聴いてもあまり変わらない。
正面で聞いても、廊下の向こうで聞いても変わらない。
楽器に近い鳴り方とも言えるかも知れない。
上は25kHz以上は出ているが、
下は50Hzくらいで減衰している様だ。
密閉式の様なダラ下がりでは無いので、
低音が好きな人には物足りないと思われる。
僕も少し足りない感じだ。
と云う訳で、下はサブウーファーに任せる事にした。
これが「波動波?」の存在に気付くキッカケになった。