▼2001/6/6
早速、つないで音を出してみましたが、
凧誅シリーズと比べても充分特徴的な音で
「軽やかで豊か」な「げげげ」シリーズの特質をよく表していると感じました。
比較の対象は、Nash氏製作「凧チューハイ」銀単線+極細撚り線ヴァージョンです。
これは最近のリファレンスで、
以前使用していた「凧誅シルバー(単線ウルトラ構造)」とほぼ同様の音が出ます。
単線の良さとして硬質な音について重量感が出るという特徴があるように思いますが、
銀単線は、エナメル線などの銅単線よりもしなやかさがあってバランスがよく、
しかも撚り線に負けない表現力があるので、ケーブルに仕立てて一応の満足を得ていました。
まず、つなぎ替えた直後の印象ですが、
- やや、音量が落ちたような気がする。
- 音場は広がったが、少し音が遠い。
- 音が軽やか。
というものでした。
こう書くと悪い印象のようですが、そうではなくて、
もう少し音量を上げられるな、という感じです。
少し聴いているうちに(1.)については全く気にならなくなりました。
音が「軽やか」というのも誤解されやすいのですが、
軽やかな音が出るということは、重々しい音が出ないことではなく、
軽重の対比がハッキリしている、ということです。
出る音全部が軽かったら、ただ表情が乏しい軽薄な音になってしまいます。
事実ベースやバスドラムなどの音色は深みがあり、
低音域は量的にもよく出ているようです。
全体に表情に富みノリの良い積極的な表現力を持つケーブルだと思います。
これは可能性を秘めたケーブルの特徴でもありますが、
響きが飽和状態にきこえる部分がありました。
細かい音がよく聞こえ、音の滲みも感じられませんが、
なお響きが抜けきらないで混濁する箇所があります。
トレーニングで解消されることは経験済みですので、
数日後にどうなるか楽しみです。
現時点でも充分魅力的でヴォーカルのニュアンスの自然さや
声の出方のスムースさには感心しています。
凧誅と比べてこれですから、
一般のケーブルから替えた場合の驚きは格別なものがあるでしょうね。
但し、「制振」に対する配慮がシステム全体に行き渡っている、という条件が要るかもしれません。
▼2001/6/8
昨日最初に聴いたソフトをかけてみました。
良いと感じた面がさらに強烈になったような音が出てきます。
ドラムソロから始まる曲ですが、
楽器をやる人ならドラムの皮の何処を叩いたのか判るような音が出ている!
今までの音も決して酷くはないのに、それが一本調子に感じるぐらい
ニュアンスの違いが判る音になっています。
シンバル類の音色の変化がみごと。
ドラムセットの定位も明確。
バスドラの空気感もグー。
いろいろ聴いてみて、ますます表現の幅が広くなっているのが感じられます。
こんなにコントラストが明快なケーブルが今まであったでしょうか!
と言っても、メリハリがつく、なんていう幼稚なレベルではありませんね。
音色の階調の幅が格段に広くなって、その段階がさらに細かく分かれていく。
演奏者が表そうとしているものが今までの倍は伝わってくる、
と言って誇張はありません。
聴き応えがまるで違ってきます。
江川工房で大先生が「何だ、この音は?」と声をあげたのは、きっとこの感じでしょう。
さて、「失われたもの」はないかな、と少し意地悪に聴いてみます。
ちょっとピアノの音なんかが丸くなったかなとも思います。
しかし、このあたりが「げげげ」の凄いところで、
あたりの柔らかさが決して甘さにつながらない。
ピアノに限らず、音のあたりはどんどんまろやかになっているんですが、
フォーカスがぼけるのとは違って、見通しがますます良くなっている。
この辺が音の自然さ、軽さ、になっていて、
他のどのケーブルでも出せない魅力じゃないでしょうか。
これは「深い」激変が味わえる珠玉の「ハイエンド」ケーブルですね。
▼その後
凄いよー。
これは半端じゃないですよー。
これ以上のRCAケーブルは要らない。
「制振」の極みは響きをスポイルしないんですね。
無駄な響きが付いていたら、
あんなにクッキリした質感は出ないし、
演奏のニュアンスも潰れる。
オーバーダンプになれば、
あそこまで開放的な音の広がり、響きの豊かさは望めない。
これを試聴して返品できる人がいるとは思えない。
ケーブルであれこれ迷いたくない人はこれで決まりでしょう。
これに比べて圧倒的に良いRCAケーブルなど、何処を探してもないんだから。
ここまで書くのは身内しか見ない掲示板だから。(^^;
宣伝だと思われたら誰も本気にしないだろうからね。(爆)