マランツ MZ-S01をGe3基本チューン(ぷ〜さん)

イベントでGe3チューンの実際とその試聴を体験していただくという事で、チューンSPを募集したところ、応募して頂いたマランツのMZ−S01をGe3スタッフがチューンしました。
イベント終了後、SPオーナーのぷ〜さんに返却したところ、詳細なレポートを頂きました。

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以下、ぷ〜さんから頂いたレポートです。


2003年3月31日

公休だっただが終わってない仕事があって昼ごろ会社に赴いた。
会社に行くと

「お疲れ様です。ぶ〜さん宛てに荷物届いてますよ。着払いだったから私払っておきました。」
「あ、ごめん。ありがと。いくらだった?」
「2000円ぐらいだったかな・・・」
「え、何でそんな高いんだ?ってか着払いの買い物したかな?」

荷物を確認すると見覚えのある箱が。
(あ、そうかSPが戻ってきたのか・・・)
箱は流通の中でかなり痛めらたらしくかなりぼろぼろだった。

(中のSPは大丈夫か?!)

戻ってきたうれしさと不安がよぎって急いで仕事を片付ける。

「ぶ〜さんまたSPを買ったの?」

SPの箱を抱えているときに女性社員がちょっと呆れた顔して聞いてきた。
過去にB&WのDM601S2を下取りに出し、それでMZ−S01を購入した。
どちらも住所を会社に指定したものだから彼女はそれを覚えていたようだ。

「(おいらそんなにSP買ってないんだけどなぁ。)いや、これはチューンしてもらったんだよ。」

「ふーん」

訝しげな顔をしているのでそれだけ言ってさっさと自分の車に載せた。

クルマをとばす。約2週間ぶりのSPとの再会。
SPはこれ1ペアしか持っていないのでSPが戻ってくるまでは安物のオーディオテクニカの
ヘッドフォンでその場をしのいでいた。
ヘッドフォンもいいのだが、ツンツン頭の僕にとっては髪の毛が乱れるし、何より低音を強調したような音つくりがあまり好きにはなれなかった。

家に着くと我慢しきれず玄関先で箱を開けた。
SPの隙間には梱包したときに入れておいた発泡スチロールの他に緩衝材としてダンボールを詰めてくれていた。

慎重にSPを取り出す。

「おおっ?!」

思わず声が出てしまった。
サランネットから微かに見える青色の4つの物体。
(これが噂の青アゲハか・・・)
トゥイーターのところにも琴引が。

 

正直Ge3チューンは不安だった。音がよくても視覚的に見えてくるのはSPだ。
張物系なのでSPの見た目が損なうのではないか、と。
しかしそれは実物を見て直ぐに払拭された。
貼付隊の方々の張り方の妙か、そもそも悪い先入観だったか。
元々そっけないユニットのカタチだったからか正規製品だったかのような佇まいだ。
逆にユニットデザインにメリハリがついてかっこよくなったと思う。

早速SP台にSPを置く。2週間ぶりに定位につく。
SPがいつ戻ってくるという正確な日は聞いてなかったが、
メールを頂いていたのでその日のうちにアンプの電源をいれておいた。
2日も通電していたのでバッチリだろう。

CDをトレイに載せる。PLAY

最初に聞いたのは

Trainspoting #2

90年代に若者の間で人気を博した英国アシッド映画の二番目のサントラ。
掲示板では打ち込み系と書いたが、イギーポップやデヴィッドボウイなどの楽曲も含まれてます。
お気に入りはUnderworld ”Dark and Long”思いっきり打ち込み系。

1曲目からいきなり音の情報量が断然に多くなるのに驚く。

ヴォーカルの定位がしっかりしている!
スピーカーを置いたばかりで直ぐに音だししたのに。
この差は一体なんだ??

思わず椅子から身を乗り出していた自分に気づく。

そして4曲目”Dark and Long”の時は立って踊ってた。

(ギターはどうなったんだろう??)

マランツプロの製作、特にSPとアンプは鈴木氏が関わっているという話はよく聞く話。
氏がギターを自ら弾く人でギターの再現は素晴らしい。とどこかの掲示板だか記事だかで見ており、ロックやポップしか聞かない僕の購入もそこが決め手になった。

ギターの音でお気に入りはレッドホッドチリペッパーズのバイザウェイ16曲目だ。
2:43あたりから流れが変わって入るギターが勢いがあってカッコイイ。

すぐさまSTOPボタンを押してCDを入れ替えて(ほんとは全部聞きたかったのだけど)

16曲目をサーチ。

さあ、どう変わるんだ??

えっ・・・・・・・・・・

思わず固まった。

勢いが弱まっている???

一瞬苦い顔になるが、よく聞いてみると今までギターの勢いだったと思われていた音が
Geチューンによって解放とされて個々の音として成り立ったからだと分かった。
ギターの音はエレキギターのアンプを通さずに鳴らす音に近いが音の力はアンプを通したような音だ。
(難しいな、表現って)

ギターを直ぐそばで聞いているような音。弾いている指先まで想像できる音だ。
ベースもドラムも以前より際立って自己主張している。
ヴォーカルはその前に立って中心で歌っている!

イイ!聞いてて楽しい!

その後は色々かけまくって昼食をとるのをすっかり忘れていた。

どれを聞いても感想はひとつ。

楽しい。

これだけだ。

Ge3チューンは僕にとってよい方向性に変化、いや改良になった。

これからもっとGe3製品にはまりそうな自分が怖い(笑)