「オーディオの現状に満足してしまうGe3値」がおそらく126以上あるので要石25には特に興味を持てずにいたのですが、CDプレーヤーからネットワークオーディオへとシステムを変えてから、再生にどうしても必要なPC用の機器(サーバー、ハブ)とオーディオ製品の混在はずっと気になっていました。
要石21(15+1×6)をアンプとPC用機器の両方につないでいたのでアースを通じたアンプへのノイズの混入も懸念していました。
要石21から25へ、たった4個分の音の変化が自分の耳で聞き取れるか、たぶん無理だろうと思いつつもまずはオーディオ系とPC系の要石を独立させたくて今回のバージョンアップを利用させていただきました。
要石21と25の差は・・・圧倒的な違いがありました。
特に感じたのはバックグラウンドの静寂感と音の締まりの良さ、です。
もあれ以降、解像度が上がりすぎてややもすると輪郭が明確に感じ取れないこともあったのですが、それが見事に払拭されて音の姿がはっきりと見えるようになりました。
レンズに喩えるとMTFで40本/mmあたりのコントラストが突出していたものが、10本/mm近辺の性能もそれに見合うものに引き上げられてバランスが取れた、という感じです。
バックグラウンドの静寂感については特に説明の要はないと思いますが、アナログ録音では真空のような無音状態から立ち上がるヒスノイズの大きさに驚かされました。
返却していただいた要石15は映画用のプロジェクタとスピーカーにつないだところ、こちらも驚くばかりの効果がありました。
プロジェクタに関してはコントラスト、解像度、色乗り、が一挙に向上。
音はサラウンドの方向だけではなく発音体までの距離が感じられるようになりました。
ギリギリの高性能を求めるのでなければ、これで充分です。
要石の入門用に廉価版の15を製品として残していただけたら、その恩恵にあずかれる人はかなりいるのではないか、と感じました。