ピアソラとゴンザレス

25年ほど前かな、アストル・ピアソラを初めて知ったのは。
友達に勧められたライブビデオを見て、あまりのカッコ良さにフリーズ!!
そして、バンドネオンというモノが、あんなに綺麗な音が出るんだと驚いた。
その後買った「タンゴ・ゼロ・アワー」はお気に入りCDの一枚になっている。

去年、ピアソラの映画が公開されると知り、公開日をスケジュールに書き込んで楽しみに待っていた。
そして昨日、映画「ピアソラ 永遠のリベルタンゴ」を見てきた。
彼の一生を追ったドキュメンタリーだ。

なかにはアルゼンチンを離れ、ヨーロッパで活動していた時のライブ映像などもある。
これが別の意味で面白かった。(^o^)
全体的に時代を感じさせる映像なのだけど、途中で「あれ?これって、ピアソラだけ切り抜いて、今の映像にはめ込んだって全然可笑しくないやん」と気づいた。
ピアソラだけが、バンドの他のメンバーとは違う次元にいる!ファッションも雰囲気も、何か言い表せない部分も・・・何もかもが違う。
音楽だけじゃない、彼自身のセンスが時代を超越してる感じがしたのだ。
これってスゴイッ!!!

映画を見終わって思うのは、この人ってまさに表現者なんだ!ってこと。
いや、それ、誰でも知ってるやろうけど、本当にそう感じる。

結構ミュージシャンの伝記映画って「酒、ドラッグ、女・・・終わり」みたいなパターンが多くて・・・
知りたいのはそこじゃないっていつも思うんで。(^_^;)

そういえば、この間見た映画「黙ってピアノを弾いてくれ」のチリー・ゴンザレスにも同じようなことを感じた。
この人は全く知らなかったし、映画のトレーラー見て「単なる変人かも?」とも思えたけど、何となく気になったので見に行ったら・・・これが面白かった。
意外と(?)マトモで、根っからの表現者なんだと思えたのだ。

二人に共通しているのは、誰に何を言われようと、前に進むことだけを考えている・・・んじゃないかな。
大事なのは「自分を信じる強さと覚悟」。そんなことを感じた2本の映画。